EZM1.1

伝説のモデルEZM1の20年記念モデル誕生

1997年、ジンが初めて世に送り出したミッションタイマーEZM1は、事実上機能的にも明晰さにおいても申し分のないチタン製クロノグラフでした。 その後長きにわたりプロフェッショナルのためのミッションタイマーが続々と開発されていくわけですが、EZM1はまさにその先駆けとなったモデルです。 EZM1開発においてSinnがタッグを組んだプロフェッショナルは、関税局中央支援グループ(ZUZ)、ドイツ税関に勤務する特殊警察部隊のような機関です。 きわめて複雑かつ巧妙な作戦を遂行する際には正確な時間計測が必須となるため、ZUZが望んだのは精密機器レベルの頑丈なクロノグラフでした。 スピードが要求される状況のみならず、最もつらい悪条件においても、一瞬で時間を把握できる視認性が絶対条件となってきます。 このようにして、ユーザー、エンジニアおよび一流の時計技術者がお互い協力して完成したのが、EZM1だったのです。 このミッションタイマー誕生20年を記念して、ジンはEZM1の遺伝子を継承する500本限定モデルEZM1.1を発表しました。


■500本限定
■Sinn社製ムーブメント SZ01
■センターに配置されたクロノグラフ分針
■Arドライテクノロジーにより風防の曇り防止と高い機能性を維持
■-45℃から+80℃の温度環境下で安定した動作精度
■使用感と安全性を高めるための逆位置のリューズ
■ミッションタイマーデザインによる最適視認性
【ムーブメント】
・SZ01(自動巻/28石/28,800振動)
・-45℃から+80℃までの気温での精度保証
【機能】
・時・分
・クロノグラフ(60分センター積算計)
・デイト表示
・4本の針とインデックス、ベゼルのキーマークは夜光処理
【ケース・ベルト】
・ケース:ステンレススチール
(テギメント加工1200ビッカース)
・ベルト:シリコンストラップ
(ビンテージ仕上げのブラックの
カウレザーストラップ1本を付属)
・風防:サファイアクリスタル
・特殊結合方式の両方向回転ベゼル
・リューズ:ねじ込み式
・プッシュボタン:ガード付き
・裏蓋:ステンレススチール、ねじ込み式
・防水性能:20気圧防水
・負圧耐性
・ドライカプセルを組み込んだドライテクノロジー
(除湿機構)
・放電腐食防止のプロテクトガス充填
【サイズ・重量】
・ケースサイズ:直径43mm×厚さ16.4mm
・重量:約106g(ベルトを除く)
・ベルト幅:22mm
【その他】
・世界限定500本
・保証期間:3年
■税別本体価格 ¥730,000

付属のカーフベルト装着例

レマニア5100を想定したSZ01の使用
このクロノグラフの特徴は、機敏な動きが要求される任務において、手の甲に圧力がかかったり時計の操作がしづらくならないよう、 リューズとプッシャーが左側についていることです。EZM 1 .1 に使用されているSZ01はジン社で開発されたモジュールで、 さまざまな実践を積み重ねて現在に至るValjoux 7750をベースとしています。センターにクロノグラフ分針が配置されており、 すばやく簡単により正確な時間計測が可能となります。外観デザインは、現在入手不可能ですがクリアな視認性で名機と名高いレマニア5100をモデルとしています。 視認性を追求することにおいて、SZ01には2つの利点があります。ひとつは、通常の30分ではなく60分で針が一周して計測できる点です。 ふたつ目はセンター配置にすることで、スモールダイヤルではなく時計のダイヤル外周の目盛で読み取るため見やすいという点です。 また、カウントダウンベゼルは分刻みで両方向に回るので、累積時間を記録できます。視認性をより高めるために、針、目盛、数字以外の表示は赤で目立たなくさせています。

  1. Ar DRY
  2. OIL 66-228
  3. TEGIMENT
  4. BEZEL

精度の安定、ケース内の除湿機構

機械式時計のムーブメントパーツは、それぞれが円滑な運動を行えるよう潤滑オイルが使用されていますが、この潤滑オイルの劣化により時計の精度悪化が起こります。この劣化の主原因になるのは、時計ケース内部の水蒸気や不安定ガスにあり、これを取り除くことにより制度の安定がはかれます。
ジン社はそのための特殊乾燥剤を使用したドライカプセルを開発し、潤滑オイルの劣化を引き起こす水蒸気を可能な限り取り除く技術を得ました。

ドライカプセル
ジンの開発したドライカプセルは、Arドライテクノロジーの最も重要な要素です。
このカプセルには特殊乾燥剤が充填されており、これはケース内の水蒸気を吸収し時計ケース内の湿気を取り除きます。ドライカプセルに吸収された水分量が増すにつれて、淡いライトブルーから
ネイビーブルーへと色が変化します。

ムーブメントに使用している潤滑オイルの劣化が起きると、テンプの軸と軸受けの高速運動で起こる静電気が発生し、さらに空気中の不安定ガスが化学反応を起こす放電腐食がはじまることですべてのパーツにおいて精度が悪化します。時計ケース内に希ガスといわれる極めて安定したガスが充填することにより、この静電気や不安定ガスを含む空気を可能な限り排除し放電腐食を防いでいます。文字盤のArのマークはガス封入の印です。

-66℃から+228℃まで機能する特殊オイル

機械式時計のムーブメントのパーツが円滑な運動を行えるよう使用されている潤滑オイルは、通常-25℃で粘性が高くなり時計の精度が維持できなくなりますが、ジン社開発の特殊オイルは-66℃まで粘性を維持し+228℃まで蒸発が起きません。
このオイルの使用により急激な温度変化に耐え、-45℃から+80℃の温度範囲でDIN(ドイツ工業規格)の定めた刻時精度の維持を可能にしました。このオイルが使用されているモデルは、ドイツ出荷の際に全品-45℃と+80℃での検品が行われています。
※モデルUXにつきましては、クォーツ製であり、シリコンオイルが充填されているという特性を考慮し、機能性保障の温度設定は-20℃から+60℃としております。

世界で唯一、時計の分野に応用した硬化技術


回転ベゼルだけでなく時計のケースやリューズ、プッシュボタンにテギメントを採用
テギメントとは、窒素を使用した浸炭加工を時計のケースに施すことにより鋼材の表面に炭素分子を拡散・浸透させ、焼入れして硬化させる技術です。
素材の表面にセラミックを同じ1200ピッカース、あるいはそれ以上の硬度にして時計に傷がつくのを防ぎます。
この加工はマットやポリッツシュ等のケースの仕上げの首里を問わず可能で、さらに金属内のニッケルが表面には出てこないといった特徴もあるため、アレルギー体質の人でも安心して使用することができます。
浸炭加工の技術は以前よりあったものですが、改良・開発をして時計の分野に応用しているのはジンが世界で唯一のメーカーです。

三重ベアリングを使用した特殊結合回転ベゼル

特殊結合方式の回転ベゼルは通常のはめ込み式ではなく、ジン社独自の特殊技法でケースにセットされているので、絶対に外れることはありません。新設計によって装着は確実ですが、修理にあたっては分解は容易にできるようになっています。

さらに、モデルU1000については衝撃などにより意図せずベゼルが回転しないための安全システムを搭載しています。
U1000の回転ベゼルは、ベゼル2点を下に押し下げることで初めて回転させることができます。この安全システムは、モデルT1およびT2にも搭載されています。

海軍特殊部隊(KSM)の兵士は、一般には販売されていないミッションタイマーUX.S.Combat Swimmer(EZM 2B)」を身につけます。

いくつものテクノロジーを搭載
プロフェッショナルが過酷な現場において使用する装備品は、絶大な信頼を置けるものでなければならず、時計も例外ではありません。 その点において、EZM 1 .1 はさまざまなテクノロジーを搭載しています。たとえば、温度安定性テクノロジーは、-45℃から+80℃の温度環境下で安定した動作精度を保証し、 Arドライテクノロジーは、風防の曇りを防止し湿気からムーブメントを守ります。ケースはサンドマット仕上げで、マットでなめらかな表面は光の乱反射を防ぎます。 またテギメント加工でケース表面が硬化され、キズを防止します。

20周年を迎えたミッションタイマー
腕時計はさまざまな分野のプロフェッショナルにとって重要な装備品です。前述したZUZにほかに、他分野のスペシャリストを列挙してみましょう。 パイロット、ドライバー、消防士、救急救命医、救援活動従事者、GSG9のようなドイツ連邦警察の特殊部隊、ドイツ地方警察特殊部隊。 これらのプロフェッショナルは、一般市民を守るため各地に配備され常時危険な任務に従事しており、過去20年にわたりジンがミッションタイマーを開発してきた理由がここにあります。 EZM 1 からEZM16まで、すべての時計は各ミッションの特殊性に合わせて厳密に設計されています。

「形態は機能に従う」
建築学から生まれたこの言葉は、次第に商品デザインの世界に浸透していきました。そしてミッションタイマーはこの原理にもとづいて設計されています。 つまり、時計に託された機能と目的を第一義としてデザインの方向性を決め、それに必要な新素材や技術を取り入れるということです。 ここを追求していくうちに、ジンはやがてテクノロジーとケース製造のエキスパートへと成長していきました。 入手できる最高の材料と部品を組み合わせたミッションタイマーを生産するために、他業種や科学の分野でいま何が行われているかをリサーチし研究開発を行うという姿勢を貫いています。 こうしてようやく、技術革新の成果をミッションタイマーに反映することができるわけです。

任務遂行におけるさまざまな外的要因
そもそもなぜこのような最新テクノロジーや素材を応用するに至ったかというと、ミッションタイマーが遭遇する過酷な状況が多岐にわたっているからです。 任務遂行においての時計というものを考えたとき、各ユーザーグループに特化した個別の要求事項があり、それぞれのミッションタイマーはその要望にそって開発されました。 ミッションタイマーは、ありとあらゆる過酷で複雑な外的要因に耐えうるものでなくてはなりません。湿気、磁場、極限の高温・低温、大きく変動する気温、振動、衝撃、強打、海水や消毒液などの腐食性流体、これらが多くの場合、すべて同時に襲ってくるわけです。 状況が困難を極めるときは特に、ミッションタイマーは多くの極限状態に立ち向かわなければならないのです。


ダイヤルに“ZUZ”のあるEZM1は、関税局中央支援グループの特殊部隊の公式装備品。

ダイヤルに“3H”のマークのあるEZM1は、一般品として開発されたモデル。

最適な視認性および迅速な時間記録
このような時計を開発する際、必要な機能を漏れなく盛り込むためには、実際に現場で時計を使い時計の機能に期待を寄せるエキスパートとの連携が不可欠となります。 このようなエキスパートたちは、現場にいる自分と他の人々にとって、ほんの数分、数秒が生死を分けるような極限の状況にいつも身を置いています。 このような現場を知り尽くしているユーザーだからこそ、そこで使う時計に求めるデザインと機能のイメージを的確に表現し、われわれメーカーと議論を重ねることができるのです。話しあいの中では、最初に多くの疑問点が挙げられます。 どうしたら時計の耐久性をさらに高めることができるのか? 極限状態では時計に何が求められているか? どんなことに耐えられる時計でなければならないか? ある特別なミッションのためには、どんな機能がとりわけ重要となるのか? 結局、共通する製造工程やデザインのコンセプトは反映されてはいるものの、どのミッションタイマーも現場の要望に合わせた独自の機能を持っている事実から、ひとつとして同じものは存在しません。 「最適な視認性および迅速な時間記録」という本質を追求することが、すべてのミッションタイマーをつくる上での原理原則なのです。

Sinn Spezialuhren
※ジンのすべてのモデルは、DIN(ドイツ工業規格)に基づいて製造・管理されています。
 全モデル:DIN8308耐衝撃性、DIN8309耐磁性、DIN8310防水性能
 ダイバーズモデル:DIN8306潜水用安全基準規格
※商品の価格および仕様は予告なく変更する場合がございます。

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